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追悼:キューティー映画を影で支えてきたキャリー・フィッシャー

追悼:キューティー映画を影で支えてきたキャリー・フィッシャー
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『スター・ウォーズ』でレイア姫を演じていたキャリー・フィッシャーが現地時間12月27日に亡くなりました。享年60歳。彼女の『スター・ウォーズ』以外のキューティー映画出演について書きます。キューティー映画の名作に彼女は影で関わってきました。


キャリー・フィッシャーは12月23日にロンドンからロサンゼルスに向かう飛行機で心臓発作を起こし、緊急搬送されました。その後容態は持ち直したと報じられましたが、結局27日に帰らぬ人となりました。

彼女は歌手エディ・フィッシャーと女優デビー・レイノルズの娘として有名で、有名人の娘で『スター・ウォーズ』のヒロイン、レイア姫で一躍有名になったこともプレッシャーとなり、その後ドラック漬けのジャンキーになってしまい、業界から一時追放されるまでになります。
この頃の自身の体験や母娘の関係を綴った小説が、メリル・ストリープ&シャーリー・マクレーン共演『ハリウッドにくちづけ(1990)』として映画化されます。
キャリーはこの作品で脚本も担当。これを機に女優だけではなく、アカデミー賞の進行台本や脚本監修、スクリプト・ドクターとしても活躍するようになります。

スクリプト・ドクターとは、脚本を整理・修正したり、出資者やプロデューサーなどの意見をまとめて脚本に反映させたりするアドヴァイザー的役割で、脚本を直す役職のことです。スタッフとし公にされることはありませんが、ハリウッド映画では完成保証のための銀行や保険などとの関係もあり、とても重要な役職として無くてはならない存在です。

彼女はノン・クレジットですが『リーサル・ウェポン3』『天使にラブ・ソングを…』『フック』、そしてキューティー映画の名作『ウェデイング・シンガー』などのスクリプト・ドクターを務めています。主にセリフ周りなどを自然にしたりして脚本を修正していたようです。

大ヒットした『ウェデイング・シンガー』は、ドリュー・バリモアとアダム・サンドラーのコンビによるキューティー映画をその後続出させるきっかけであり、ビジネス的には後にキューティー映画では重要となる挿入歌のサントラビジネスを定着させた作品です。さらにこの作品の成功でキューティー映画の挿入歌が一斉に80’sになりました。
その成功の影にはキャリー・フィッシャーのシナリオ・ドクターとしての采配があったわけです。

彼女が手がけた脚本では、ジョーン・コリンズ、シャーリー・マクレーン、エリザベス・テイラー、デビー・レイノルズらが出演したTV映画『だって女優ですもの!(原題:These Old Broads)』があります。往年のミュージカル映画のスターたちの再共演を巡るこの作品、エリザベス・テイラーの最後の長編出演作です。日本ではスターチャンネルで放送されたきりでソフト化されていないため未見ですが、ぜひ見てみたい作品です。

彼女の女優としての評判の大半はやはり『スター・ウォーズ』サーガによるもので、以後の他作品でもセルフパロディのような役が多いのですが、ウディ・アレンの『ハンナとその姉妹(1986)』、メグ・ライアン&ビリー・クリスタル共演『恋人たちの予感(1989)』、『恋人たちのパリ(1990)』などのキューティー映画に出演しています。さらに『ハートブレイカー(2001)』『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003)』『明日の私に着がえたら(2008)』などにもチョイ役で出演していました。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に続く2017年公開の8作目の登場シーンは撮影済みとのことで、これが彼女の遺作となります。
シナリオ・ドクターとして、脚本家として、そして女優としてキューティー映画を支えてくれたキャリー・フィッシャー。
彼女が書いた脚本でのキューティー映画がもっと観たかったです。

ご冥福をお祈りします。

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