13 LOVE 30 サーティン・ラブ・サーティ
Story
1987年。13歳のジェナは誕生パーティーでいじわるをされ「30歳になりたい」と願った。翌朝目覚めた彼女は、自分が30歳の大人(ジェニファー・ガーナー)になっていることに気づく。しかし心が13歳のままのジェナには30歳までの記憶がない。あわてて幼馴染のマット(マーク・ラファロ)に救いを求めるがマットに「高校卒業以来君とは会ってない。」と冷たくされる。30歳のジェナは自己中心的な嫌な人物だったのだ…
Cast
ジェニファー・ガーナー:ジェナ
マーク・ラファロ:マット
ジュディ・グリア:ルーシー
アンディ・サーキス:リチャード
キャシー・ベイカー:ビバリー
フィル・リーヴス:ウェイン
クリスタ・B・アレン:ジェナ(子役)
ショーン・マークエット:マット(子役)
キルステン・ウォーレン:トリッシュ
Staff
製作:スーザン・アーノルド,ジーナ・マシューズ,ドナ・ロス
原作:クリスタ・ロバーツ
監督:ゲイリー・ウィニック
脚本:ジョシュ・ゴールドスミス,キャシー・ユスパ
撮影:ドン・バージェス
音楽:セオドア・シャピロ
Goods
販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2008-02-20)
定価:¥ 1,480 / Amazon価格:¥ 3,500
時間:98 分 / 1枚組 ( DVD )
Notes
アメリカでは興行成績1位を記録しているのですが、日本未公開でビデオスルーになってしまった作品です。
80′s音楽は「キューティー映画ならこのアーティスト・曲でしょう」と個人的に思う人が全て使われてました。音楽の選曲・使い方は完璧です。
特に「音楽の使用料高かっただろうなぁ」と思わせるくらい80年代のメジャーな曲の使い方が素晴らしいです。
この映画は主人公の心が13歳&80′sのままと現代とのギャップが重要な意味を持つので、80′sの有名楽曲なくして成立しません。
アメリカ映画はどんなB級映画でも、劇中の楽曲使用料の予算はちゃんと確保してます。だから、この映画のようにマイケル・ジャクソン、マドンナ、ホイットニー・ヒューストン、パット・ベネターなど、「誰もが聞いたことのある有名曲」を使うことで、その時代を演出することも出来ます。
途中、心が13歳のまま30歳の体になってしまったジェニファー・ガーナー演じるジェナが、パーティーを盛り上げるためにマイケル・ジャクソンの「スリラー」をかけて踊るシーンがあります。1987年からやってきたジェナにとって、「スリラー」は最もホットなダンス・ミュージック * 1 です。そしてそれは今も変わらない…もうね、「やっぱ80年代音楽サイコー!」という感じです。楽しくもあり感動的でもある名シーンです。
オープニングの音楽の使い方も面白いです。キューティー映画の典型的な「オープニングは、映画が始まると勢いのある曲(歌入り)がかかり、状況説明とスタッフ紹介をして、タイトルが出て音楽終了、そしてドラマ開始。時間的に2分程度の尺」というものです。たいていオープニング終了と共にかかっていた曲も鳴り止みます。
しかしこの映画では、ドラマが始まってもずっとオープニングの音楽、The Go-Go’sの「Head over Heels」がバックでずっと鳴りっ放しなんです。リミックス&アレンジされていてかなり長い。しかも最後は絶妙にアレンジされたエンディングでそのままリック・スプリングフィールドの「Jessie’s Girl」に繋がります。面白い試みでした。
ちなみにジェナとマットが下校して別れるときに「アリベデルチ」「オルボワール」と言っています。(2:37あたり)
「アリベデルチ」はイタリア語で「さようなら」、「オルボワール」はフランス語で「さようなら」。幼馴染の2人が使う暗号の挨拶なんですね。小粋な演出です。
30歳のジェナがよく口にする「愛は戦場」は80年代にパット・ベネターの「Love is a battlefield」のこと。邦題は『愛の嵐』なんですが、これが判らないとジェナの台詞「愛は戦場よ」が唐突に思えてしまいます。
ドラマはとても面白いんですが、30歳になってからの主人公が、もうちょっと13歳的な行動をした方がいいと思いました。さらにラストがちょっと急いだ感が強い。
(ネタバレになります!)
ラスト、主人公が自分のそれまでの行動を反省して、再び子供に戻ったときに最初の時と選択を変えます。それによって歴史が変わります。
「ifドラマ」という状況選択によって現在が変わるという物語は、使い方を間違えると夢オチくらい安直な解決方法になります。答えを知ってから、その答えを回避する回答を選びなおすという安直な展開になってしまうわけです。
この映画はその安直の方に転んでしまったかなぁ、と。過去を否定してしまってはいけないんです。それを受け入れた上でどう生きるかを見せないと。
30歳になったときの自分の状況が悪いのを知ってて、過去に戻ったときに選択を変えて未来を良くするということは、同時にそれまでの主人公の行動やがんばりすら全否定、観客が見ていたドラマをも全部なかったことにしてしまいます。
最後の最後、カメラがゆっくり引いていって写るもの * 2 を見て「なるほど、小粋だなぁ。これがしたかったんだな。」と思ったのですが、でも安直な解決方法で、このラストのオチに持っていくのでは興ざめです。
やはり、心は13歳のままの30歳で、物語の事態を解決して欲しかったです。
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