
サマンサ(ケイティ・ホームズ)の父ジョン・マッケンジー(マイケル・キートン)はアメリカ合衆国の大統領。そのせいでいつもシークレット・サービスに囲まれ窮屈な毎日。やっと自由になれると喜んだ大学生活も24時間の護衛付き。護衛の目を盗み逃げ出したサマンサは寮長のジェームズ(マーク・ブルカス)と出会う。サマンサはジェームズに夢中になるが「大統領の娘」が恋の邪魔になる。サマンサの大統領への反抗が始まった…
ケイティ・ホームズ:サマンサ・マッケンジー
マーク・ブルカス:ジェームズ
マイケル・キートン:ジョン・マッケンジー(大統領)
マーガレット・コリン:メラニー・マッケンジー(母)
エイメリー・ロジャース:マイア
レラ・ローション・フークア:リズ
マイケル・ミルハーン:ボック護衛官
ドウェイン・アドウェイ:ディラン護衛官
製作:ジョン・デイヴィス,ウィック・ゴッドフレイ,マイク・カーツ,
アーノン・ミルチャン
監督:フォレスト・ウィッテカー
脚本:ジェシカ・ベンディンガー,ジェリー・オコンネル
撮影:栗田豊通
音楽:マイケル・ケイメン,ブレイク・ニーリー
販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2007-05-25)
定価:¥ 1,000 ( 中古価格 ¥ 1,340 より )
時間: 分 / 1枚組 ( DVD )
トム・クルーズの妻となったケイティ・ホームズ主演キューティー映画です。
ケイティはトラディショナルな落ち着いたファッションから、ビキニ姿、男物のパーカーと帽子をかぶったかわいい男装姿、金髪のカツラをかぶっておしりフリフリセクシースタイル、美しいドレス姿で優雅な社交ダンス…と、七変化でがんばっています。
アメリカは伝統あるヨーロッパの貴族や社交界にとても憧れがあるようで、庶民の知らない世界を表現するためにアメリカでは「大統領」を「貴族」の代わりによく使われます。
「庶民の生活を知らないお姫様が、庶民の生活に入ってそのギャップを楽しむ」というストーリー展開をアメリカを舞台で考えたとき、お姫様に「大統領の娘」というキャラクターがもってこいとなります。
この作品と同じコンセプト作品の『チェイシング・リバティ』というキューティー映画があります。
『チェイシング・リバティ』では大統領の娘がヨーロッパ外遊中に逃げ出す、まさに「大統領の娘版ローマの休日」を展開していましたが、こちらは主人公が大統領一家の生活から逃げ出しません。
あくまでも守られ固められた世界の中で、自分自身の夢の実現(自由な大学生活)と父親(家族)の権威を守ることの両立で悩み続けます。
『チェイシング・リバティー』は主人公の自立がテーマなのは明確なんですが、こちらは主人公の自立がテーマのように見せかけて、「家族・親子」の問題に後半テーマがシフトしていきます。
マイケル・キートンが大統領でありながら娘を愛する父を見事に演じていました。「父が政治家」「父娘との関係」というシチュエーションは『ロイヤル・セブンティーン』と似ています。ラストのダンスシーンでの恋の結果、そのシーンのシチュエーションも似ています。
ケイティの横には常に2人のシークレット・サービス(白人のおじさんと、無口な黒人)がいます。キャラクター設定からして実に演出の持ち駒としておいしい存在です。しかし残念ながら物語でうまく機能していませんでした。
特に黒人のシークレット・サービスの方は、普段が無口な分、しゃべった時の台詞がとても重要で印象的になる仕掛けが作れるので、感動的なシーンでどう使ってくるのか凄く期待して見ていたのですが、「『プリティー・ウーマン』のホテルの支配人が最後に話した台詞の三流版みたいな台詞」(たとえが長いよ)をさらっと話すだけに終わりあまり印象に残りません。
あぁ、もったいない…。
でも、シークレット・サービスの仕事ぶりは、ちゃんと現実的に描かれていました。特に緊急時の連絡、対処方法はリアリティーがあってかっこよかったです。
監督は『パニック・ルーム』で犯人役を好演し、『ラストキング・オブ・スコットランド』でウガンダの元大統領アミン役を演じてアカデミー主演男優賞を取ったフォレスト・ウィテカー。演出にこれといった特徴はないですが、役者の演技を丁寧に撮ってて好感が持てました。
社交ダンスシーンは2度あるのですが、どちらも役者のしぐさといい、カメラワークといい、照明といい、とてもリッチでゆるやかに美しく気品にあふれています。
少ない予算(と想像)で人が常に大勢いて華やかな大統領の生活を再現するのは大変だったと思います。その辺は、顔のアップで背景を写さない(群集が最小限で表現できる)とか、パパラッチとのおっかけを編集のつなぎでうまく見せるとか(いや、あからさまに後から数人のパパラッチ役だけ走らせてる画を追加してるのがバレバレだったから失敗か(笑))、背景の建物をデジタル処理にするなどして、うまく見せていました。
ホワイトハウスが写るたびに空の色が赤だったり紫だったりしていたのは、どういう演出意図があったのでしょうか?ちょっと謎です。
いつもキューティー映画を見ていると、提供楽曲(有名曲やヒット曲など)に耳がいくのですが、この作品ではオープニングからオーケストラBGMが実にかわいらしい旋律で(特にピアノがいいです)、全編に渡って凄く印象的でした。
この作品、なんと作曲家マイケル・ケイメンの遺作だったのですね。
収録前に亡くなってしまったので、お弟子さんが後を引き継いで仕上げたということがDVDの特典映像で語られています。
しかし、マイケル・ケイメンの遺作なのにサントラがないというのは悲しい限りです…
マイケル・ケイメンは映画音楽としては『ダイハード』シリーズや『未来世紀ブラジル』など有名ですが、僕的には「ロックバンドがオーケストラと共演する時、いつもアレンジと指揮をしている人」なんです。ハードロックバンドの大御所はたいてい、マイケル・ケイメンと一度は仕事してるんじゃないでしょうか?
ラストのスタッフロールでのマイケル・ケイメンへの追悼の演出は実に優しく、そして美しく感動的です。