アイス・プリンセス
Story
秀才のケイシー(ミシェル・トラクテンバーグ)がハーバード奨学金のために選んだ研究テーマは「フィギュア・スケートの回転の分析」。分析を続けるうち、自身の理論を実証するために自分も滑ってみる必要を感じたケイシーはスケートをはじめることに。コーチのティナ(キム・キャトラル)は彼女のスケートの才能に気がつく。ケイシーは徐々にスケートの世界に惹かれていき、全国大会のキップを手に入れかけるのだが…
Cast
ミシェル・トラクテンバーグ:ケイシー
ジョーン・キューザック:ジョーン
キム・キャトラル:ティナ
ヘイデン・パネッティーア:ゲン
トレヴァー・ブルーマス:テディ
クリスティン・オルソン:ニッキー
ミシェル・クワン:自身
ブライアン・ボイタノ:自身
Staff
製作:ブリジット・ジョンソン
原案:メグ・キャボット,ハドリー・デイヴィス
監督:ティム・ファイウェル
脚本:ハドリー・デイヴィス
撮影:デヴィッド・ヘニングス
音楽:クリストフ・ベック
Goods
販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2006-10-20)
定価:¥ 1,500 ( 中古価格 ¥ 324 より ) / Amazon価格:¥ 960
時間:98 分 / 1枚組 ( DVD )
Notes
「物理好きの女の子が自分も滑ってみたらいつしかフィギア選手!」というあらすじに別の意味で期待していたのですが(笑)、どうしてどっこい、実に気持ちのいいサクセス・ストーリーになっていました。
ちゃんと主人公が様々な局面で努力しているのがいいです。爽やかなスポ根系キューティー映画です。
最初、ミシェル・トラクテンバーグがスケートシーンでスイスイ滑ってクルクル回るので(しかも顔出しのまま)、おぉ、練習したのか?それともワイヤーで吊るしたりしてるのか?と思って見ていたのですが、スタッフ・ロールに多数のCG会社が参加しているのを見て納得しました。
スターウォーズをはじめ、ハリウッド大作で多く使われている「デジタルによる首の差し替え」のようです。
スケートシーンは専門のスタントの人が滑り、後からCGでミシェルの首を合成してしまうという技術です。この技術により、昔はスタントマンが演じつつ、カメラワークや編集で微妙に顔を写さないようにしていたアクションシーンが、今では一切気にしなくてよくなったわけです。
お話はディズニー映画定番の親子関係の物語を軸に進みます。物語の構造は同時期に公開された同じディズニー映画の『ハービー 機械仕掛けのキューピット』と似ています。男の子がバックアップして主人公の女の子を支えるというのも、主人公が親に内緒で自分のしたいことをしているのも、親子の確執がクライマックスとなる競技大会で解消されるのも『ハービー』と同じです。
ディズニーのティーン向け&親子向け映画のフォーマットが決まっていた証拠ですね。フォーマットを決めると商品開発は楽になるのですが、その分作品のテイストが似たり寄ったりになってしまい個性はなくなります。映画で没個性は致命的。そのせいか、この後ディズニーはキューティー映画の製作を縮小します。
この映画での主人公の友達はみんな個性的で面白いキャラが揃っているので、もうちょっとその辺の絡みを入れて欲しかった気もします。ただ、ライバルに関しては、スケートを続けることへの葛藤、主人公に対する友情への変化などがちゃんと描かれていたのはよかったです。
応援する彼氏っぽい男の子の役割が「アイスリンクをきれいにならす係」というのが地味で面白かった(笑)
物語後半、自宅前の池に張った荒い氷面で転びながらも一生懸命練習する主人公を、その男の子が実に奇抜な登場と方法 * 1 で助けます。パッと見はお笑いシーンにもなりかねるシチュエーションを、華麗なカメラワークと優雅な音楽のコンビネーションで支えました。
結果、素晴らしくいいシーンになりました。
中盤、ちょっと嫌な動機で主人公が主テーマ(スケート)から離れます。けど、そこはもうちょい別の理由にして欲しかったです。
主人公はボロボロのスケート靴で大会に出てた、と。
それを見たコーチが新しいスケート靴を買ってくれた、と。
しかし履きなれていないから本番でこけてしまった、と。
結果、主人公は落選しコーチの娘はギリギリ繰上げ入賞が出来た、と。
で、主人公はコーチにはめられた!と憤慨して決別する、と。
これ、主人公の勘違いからコーチと仲たがいしたと思って見てました。主人公が落選をひがんでコーチに八つ当たりしただけなんだ、コーチが新しい靴を買ったことに何の意図もなかったんだ、だから決勝前に和解のシーンが感動的に描かれて、後半盛り上がるんだ、と。
そしたらですねぇ、ないんですよ。そのままなんですよ。
おいおい、じゃあコーチがやったことは本当に自分の娘のための策略だったんかい!
ちょっといや〜んな展開でした。
ちなみにコーチ役は『Sex and the City』で豪快なサマンサを演じていたキム・キャトラル。ここでは一転、抑えた演技を見せます。
しかし、それでもこの映画の雰囲気が気持ちいいのは、主人公を演じるミシェル・トラクテンバーグの表情・演技が実に爽やかで、その誠実な印象が大きいと思います。「観客が応援したくなる」という、キューティー映画らしい主人公をきっちり演じていました。 目が大きくて姿勢がしゃんとしてて首のラインがとても美しい女優さんです。
主人公がスケートで初めて出る、子供達とのお遊戯のような発表会のシーンもほほえましいし、ラストの大会の結果と、それを受け入れる主人公も実に気持ちいいです。
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