恋は負けない
Story
田舎育ちの純朴で優しいポール(ジェイソン・ビッグス)は希望を胸にニューヨークの大学に進学するが都会になじめず、遊び人のルームメイト達からいじめにあう始末。そんなある日、ポールは講義でドーラ(ミーナ・スヴァーリ)と出会う。ドーラは苦学生でタフな女の子。内緒でオルコット教授(グレッグ・キニア)と付き合っていた。それを知りつつもドーラに惹かれるポール。ドーラもまたポールの優しさに癒されていくが…Cast
ジェイソン・ビッグス:ポールミーナ・スヴァーリ:ドーラ
ザック・オース:アダム
トーマス・サドスキー:クリス
ジミ・シンプソン:ノア
グレッグ・キニア:オルコット教授
ダン・エイクロイド:ポールの父
Staff
製作:エイミー・ヘッカリング,トゥインク・カプラン監督:エイミー・ヘッカリング
脚本:エイミー・ヘッカリング
撮影:ロブ・ハーン
音楽:デヴィッド・キティ
Goods
Notes
監督のエイミー・ヘッカリングは、邦題はエッチだけど実はさわやかな青春映画『初体験/リッジモント・ハイ』、キューティー小説の元祖「エマ」を現代に置き換えてキューティー映画にした傑作『クルーレス』などを撮っています。この作品はその両方のいいところを受け継いで、甘酸っぱい青春に仕上がっています。愛らしいキューティー映画の佳作です。
ジェイソン・ビッグス演じる主人公のピーターの嫌味のない人の良さ、まじめさは、オープニングでお小遣いをくれたおじいさんにそっとお金を返すところで全て表現されています。
大学に行っていじめられバカにされますが、彼はくさりません。地道にがんばります。
好きになった女の子の裏事情を知ってもけなげに彼女を元気付けます。地味で優しい男の子です。
ミーナ・スヴァーリ演じるヒロインのドーラは大人である大学教授と付き合っている女子大生という設定ですが、そういう大人っぽい状況とは相反する子供っぽさを行動や言動だけでなく、ファッションでも見せるところがいいです。
ドーラが履いている野暮ったくてかわいらしい靴がドーラの本質を表しています。
で、このドーラも教授と付き合っていながらも、家と学校を遠い距離通いお金に不自由する苦学生で、日々一生懸命がんばっています。
主人公とヒロインのキャラクター設定が身近で秀悦なので、2人のお金をかけないデートのシーンがとてもとても愛らしくて楽しそうでロマンティックです。素晴らしいです。
ピーターがいつもかぶっている帽子を見てルームメイトたちが「『ファーゴ』かよ」というシーン。
『ファーゴ』は田舎町で起こった偽装誘拐事件が思わぬ方向に展開する、実話を基にしたコーエン兄弟の映画で、アカデミー主演女優・脚本賞を受賞しました。その映画の中で登場人物の警官らがピーターと同じような帽子をかぶっているのです。
ドーラが終電に乗り遅れて駅で一晩を過ごすシーンがあります。行くあてがなく、結局駅構内の時計台の下で眠るドーラをカメラが俯瞰で捉えます。
時計の針とドーラの投げ出した足が対称になっている構図は実に小粋だなぁと思いました。
こういうこだわりは映像をリッチにします。他にも部屋、街、看板…など劇中の美術がポップで要注目です。
ピーターがドーラとビデオを見ようとしてビデオ屋の店員にお勧めを聞くシーンで、店員が勧める映画は『サイモン・バーチ』。
原作はジョン・アーヴィング「オウエンのために祈りを」で、生まれながらに小さな体の少年の感動物語です。
ちょっと宗教色が強いし、ビデオ店員、初デートで観るビデオにしては結構ハードルの高い作品を薦めてます(笑)





