美少女探偵ナンシー・ドリュー
Story
田舎のリバーハイツでは名探偵として有名だった女子高生のナンシー・ドリュー(エマ・ロバーツ)は父親(テイト・ドノヴァン)の仕事の関係でLAに引っ越すことに。父親から探偵をやめることを約束させられるナンシーは、学校で普通に過ごそうとするものの優等生&50’sファッションはLAでは浮きまくり。やがてナンシーが住む屋敷の元持ち主であるハリウッド女優の死の謎に迫ることになってしまうナンシーは、何者からか狙われるようになる…
Cast
エマ・ロバーツ:ナンシー・ドリュー
マックス・シエリオット:ネッド
テイト・ドノヴァン:カーソン・ドリュー(父)
ジョシュ・フリッター:コーキー
ダニエラ・モネ:インガ
ケリー・ヴィッツ:トリッシュ
レイチェル・リー・クック:ジェーン
ローラ・ハリング:デリア・ドレイコット
クリス・カッタン:泥棒
ブルース・ウィリス:自身
Staff
製作:ジェリー・ワイントローブ
原作:キャロリン・キーン
原案:ティファニー・ポールセン
監督:アンドリュー・フレミング
脚本:アンドリュー・フレミング,ティファニー・ポールセン
撮影:アレクサンダー・グラジンスキー
衣装:ジェフリー・カーランド
音楽:ラルフ・サル
Goods
販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ (2008-06-11)
定価:¥ 3,980 ( 中古価格 ¥ 1,199 より ) / Amazon価格:¥ 1,825
時間:109 分 / 1枚組 ( DVD )
原作本です。70年近く続く長期シリーズなので、様々な出版社から出ています。
Notes
原作は第1作が1930年に発表されて以来、現在も新作が発表されている長期シリーズです。殺人などの大きな事件ではなく、学園での盗難や紛失物の発見などをナンシーが解決する話が多く、かわいらしい探偵ものです。現在まで170巻以上あるとか。
日本ではずっと「少女探偵ナンシー・ドルー」「少女探偵ナンシー」と表記されてきました。映画もこの伝統に則った表記にすると思っていたのですが、英語読みに従いましたね。日本での伝統的な表記にあえて沿ったほうがイキだったと思います。邦題についている『美少女探偵』の『美』って必要ですかね?
原作者の「キャロリン・キーン」はこのシリーズを書く際の共通のペンネーム(PN)です。エドワード・ストラッテメイヤーという人が「キャロリン・キーン」というPNを使い「ナンシー・ドルー」を発表したのですが、その直後に亡くなってしまったので、その後も別の作家チームがこのPNを使って発表しています。
アメリカでは公開時、『オーシャンズ13』『ファンタスティック4』『パイレーツ・オブ・カリビアン』が並ぶ中、初登場7位でにランクインしてヒットしました。
監督は『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』でキューティー映画のフォーマットを使ってウォーターゲート事件の新解釈を面白おかしく描いたアンドリュー・フレミング。
この作品でも、なかなか凝った仕掛けで伝統的な原作の映画化に挑んでいます。
昔の原作の世界観を現代に置き換える際、主人公のナンシー・ドリューのファッションやたたずまいをわざとオールディーズのテイスト(原作のまま)にしました。舞台は現代の派手なLAです。そうすることで、古風なナンシーは周りから浮きます。この浮きが主人公としての絶対的な存在感を演出しています。『スパイダーマン』『スーパーマン』などのスーパーヒーロと同じです。
でもナンシーの衣装はコスプレではありません。劇中、ナンシーがなぜわざと古風なファッションをするのかという理由がナンシーの口から語られますが * 1 、設定の作り方も実に見事です。
さらにこの古風なファッションのギャップが、LAの学校でいじめられる原因になるなど、ちゃんと話に活かされていたり、逆に古いファッション「古いことが新しいという風に取られて」注目を受けたり、と実に巧みな計算がなされています。
そのナンシーのファッションはシーンごとにコロコロとかわるのですが、どれもかわいい色とトラディショナルなデザインで大注目です。
ジュリア・ロバーツの姪という説明はもういらないくらい、主演のナンシーを演じたエマ・ロバーツの凛とした演技力が光ります。『アクアマリン』でのおどおどした引っ込み思案のキャラクターとは違い、ハキハキした、ちょっと現代とずれた優等生を熱演。年齢の割に華奢で小さいので、LAの同年齢の女子に比べて幼く見えることが、よりナンシーというキャラクターを特徴つけたと思います。
ナンシーに恋する、12歳のデブッチョな男の子を演じたジョシュ・フリッターのコメディアンぶりが面白いです。
DVDの特典映像で、若い俳優たちの私物のi-podの中身を教えるコーナーがあったのですが、ジョシュのi-podがレッド・ツェッペリン、クイーン、エリック・クラプトンというのは笑いました。渋すぎだろ(笑)
ナンシーたちが映画の撮影所に来るシーンがあります。
ナンシーは古風な衣装だから時代物のエキストラと間違われて、現場に連れて行かれるてしまいます(ここでも衣装の設定が活かされてます)。その撮影現場にいたスターはブルース・ウィルス * 2 。ブルースは刑事役で、捕まえた犯人に「おまえには黙秘する権利がある…」という、お約束の台詞を言います。そこに割って入るナンシー。
「この映画は50年代という設定でしょ?ミランダ・ルールが適用されたのは66年からよ。」
と設定の不備を指摘します。アメリカの刑事物でよく聞く、被告に権利の読み上げを行うことを『ミランダ・ルール(ミランダ警告) * 3 』と言うんですね。勉強になりました。
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